家賃は年収の何割が適正?手取りベースの目安と審査の基準は違う

公開日: 2026年10月16日|くらべーる編集部

「家賃は月収の3分の1まで」という言葉は広く知られていますが、これは審査を通すための基準で、暮らせるかどうかの基準ではありません。この2つは別の数字です。混同したまま部屋を決めると、審査は通ったのに毎月苦しいという状態になります。

なお世帯ごとの目安は記事を分けています。ファミリー帯の相場感はファミリー向け賃貸の家賃相場、家族での審査の観点は家族での審査で見られることにあります。ここでは世帯構成を問わない決め方そのものを扱います。

家賃は年収の何割が適正?手取りの25〜30%が基本の目安

生活が回る上限は、手取り月収の25〜30%です。額面ではなく手取りで計算するのが出発点になります。

そのうえで、次のような世帯は20〜25%まで下げたほうが安全です。

なぜ「月収の3分の1」は危ない?額面と手取りの差で破綻する

額面と手取りには15〜25%の差があり、その差を無視すると実際の負担率が跳ね上がるからです。

年収500万円の場合、額面の月収は約41.7万円なので「3分の1」は約13.9万円です。しかし手取りは年間で約390万円、月あたり約32.5万円。家賃13.9万円は手取りに対して約43%になります。これは生活費と貯蓄を強く圧迫する水準です。

つまり「3分の1」は貸主が貸せるかを見る線で、借主が暮らせるかを見る線ではありません。両方を知っておくと、不動産会社に提示された上限をそのまま受け取らずに判断できます。

年収別だといくら?300万〜800万円の早見表

同じ年収でも「審査で通る上限」と「暮らせる上限」には1.5倍前後の差が出ます。並べて見ると差が分かります。

年収(額面)手取りの目安(月)暮らせる家賃(手取り25〜30%)審査で見られる上限(額面の3分の1)
300万円約20.0万円5.0万〜6.0万円約8.3万円
400万円約26.0万円6.5万〜7.8万円約11.1万円
500万円約32.5万円8.1万〜9.8万円約13.9万円
600万円約38.0万円9.5万〜11.4万円約16.7万円
700万円約44.0万円11.0万〜13.2万円約19.4万円
800万円約50.0万円12.5万〜15.0万円約22.2万円

手取りは社会保険料と税を控除した概算です。扶養の有無、住民税、企業年金や組合費の有無で変わるため、実際の金額はご自身の給与明細で確認してください。

審査で見られる基準は?貸主側は額面の3分の1で見る

貸主と保証会社が見るのは額面の年収と家賃のバランスで、目安は家賃が額面月収の3分の1以内です。加えて勤務先、勤続年数、雇用形態、保証会社の審査結果が組み合わされます。

注意したいのは、この基準を満たしていても落ちることがあるという点です。勤続年数が短い、転職直後、過去の滞納履歴といった要素が効きます(審査に落ちる理由と対処法)。逆に基準に届かない場合も、収入合算や連帯保証人で通ることがあります(保証会社の審査基準)。

2つの数字を自分で持っておく 内見の前に「審査で通る上限」と「暮らせる上限」の両方を計算しておいてください。不動産会社から提示されるのは前者です。後者を自分で持っていれば、紹介された物件が予算内かどうかを自分の基準で判断できます。

管理費と駐車場は家賃に含めて計算する?含める。同じ固定費だから

含めて計算してください。毎月出ていく固定費という点で家賃と同じ性質です。

基準を超えたい場合は?初期費用側で調整する

家賃そのものを下げるより、初期費用を削るほうが確実に効きます。家賃の値引き交渉が通る条件は限られているのに対し、初期費用は項目ごとに下げられる余地があるためです。

なかでも大きいのは仲介手数料です。家賃10万円なら110,000円、家賃18万円なら198,000円が、仕組み上0円になり得る項目です。礼金やフリーレントも交渉の対象になります(初期費用を安く抑える7つの方法/家賃交渉が通りやすい条件)。

それでも暮らせる上限を超えるなら、エリアを1駅ずらすか、築年数を緩めるほうが長期的には安全です。固定費は毎月続きますが、立地や築年数の妥協は一度きりの判断で済みます。

よくある質問

家賃は手取りの何割までにすべきですか?
生活が回る上限は手取り月収の25〜30%が目安です。ただし世帯の収入源が1本の場合、教育費がこれから増える場合、車を保有している場合、奨学金やローンの返済がある場合は、20〜25%まで下げたほうが安全です。額面ではなく手取りで計算するのが出発点になります。

「家賃は月収の3分の1」という基準は正しいですか?
審査を通すための基準としては使われていますが、暮らせるかどうかの基準ではありません。額面と手取りには15〜25%の差があるためです。年収500万円なら額面月収の3分の1は約13.9万円ですが、手取りは月約32.5万円なので、家賃13.9万円は手取りに対して約43%になります。生活費と貯蓄を強く圧迫する水準です。

管理費や駐車場代は家賃に含めて考えるべきですか?
含めて計算してください。毎月出ていく固定費という点で家賃と同じ性質です。物件情報では家賃と管理費が別に表示されますが、支払いは合算なので、物件を比べるときは必ず合計額で揃えてください。駐車場代も同じで、家賃15万円に駐車場2.5万円なら実質17.5万円の物件として扱います。更新料も月割りで加算すると実態に近づきます。

予算の上限を超える物件を借りたいときはどうすればいいですか?
家賃そのものを下げるより、初期費用を削るほうが確実に効きます。家賃の値引き交渉が通る条件は限られているのに対し、初期費用は項目ごとに下げる余地があるためです。なかでも仲介手数料は家賃1ヶ月分+税で、家賃10万円なら110,000円、18万円なら198,000円が仕組み上0円になり得ます。それでも暮らせる上限を超えるなら、エリアを1駅ずらすか築年数を緩めるほうが長期的には安全です。

まとめ

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※ 仲介手数料は最大0円です。貸主から広告料(AD)が設定されていない物件など、一部対象外となる場合があります。手取り額は社会保険料と税を控除した概算で、扶養の有無や自治体、企業の制度により異なります。実際の金額は給与明細でご確認ください。審査基準は貸主および保証会社が定めるもので、審査結果を保証するものではありません。

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